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愛がなんだ

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 僕の場合、お気に入りの作家と思うと、その人が書いた本を全部読んでみたくなる。角田光代さんもそのうちの一人で、この本で小説としては17冊目になる。沢山の小説を書かれている方なので、おおよそ半分くらい読んだことになる。
 それなりに沢山の角田光代さんの作品を読んでいるから、ちょっとだけコメントさせていただくと、『愛がなんだ』は、角田さんの小説の特徴が集まったみたいな作品だった。主人公の女性の友達と恋人との中間みたいな男性への思いが中心に描かれている。その舞台となる場所として頻繁なのが居酒屋だったり、アパートだったりする。ガリレオ温度計というのだろうか、主人公と彼の関係は、液体の中で浮かんだり沈んだりする温度計のように、とても不安定な状態を続けている。そしてとうとう主人公は仕事を辞めることになり、一時は無職に、そして健康ランドでバイトをすることになる。こういういろんな部分が角田さんの小説の特徴的なところだったりする。
 不安定な状況のまま終わってしまう小説もあるので、何だかとてももやもやして、すっきりしないまま読み終える小説もある。でも、この小説のラストはちょっといい感じである。不安定なんだけど、何となく爽やかっぽい終わり方である。
(3冊目/2010年度)
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