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イン・ザ・プール

 奥田英朗さんの本は、読みやすい。文体が僕好みなんだろう。今のところ期待外れだったとか、面白くなかったとか、そんな本は無いので、合っているのだろうと思っている。
 精神科医伊良部シリーズ第1弾の『イン・ザ・プール』なのだけど、当然残りの2冊も購入済みである。この本は5つの短編で構成されているのだけれど、最初の話を読んで、伊良部は馬鹿で子供のようなキャラクターなのだけど、実は精神科医としては超優秀なのだという期待感を抱いていた。よくあるマンガのキャラクターみたいな期待感があった。
 読み終えてみて、優秀さみたいなものはあまりはっきりしていないと思った。それぞれの話自体は面白かったけれど、伊良部のキャラクターについては単なる馬鹿か、マザコンか、子供のような自己チューなのか、という疑問符が点滅していた感じだ。元々僕の抱いていたイメージがマンガチックで、或いはサスペンス系のドラマのイメージだったのかも知れないが、もう少しはっきりしたキャラクターだったら良かった。第2弾以降でキャラクターが固まるのを期待したい。
(31冊目/2010年度)
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