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沖で待つ

 絲山秋子さんの本は、初めて読んだ。本屋さんでちらちら見かけていて、ちょっと気になっていた作家だ。どの本から読もうかなと思っていたのだけど、芥川賞受賞作から読んでみることにした。
 2006年の芥川賞を受賞したのが、本のタイトルになっている「沖で待つ」である。突然逝ってしまった同期入社の男友達との秘密の約束を果たす。こんなふうに書くとミステリーのようだけど、そうではない。死のとらえ方、表現がとても面白いと思った。
 『沖で待つ』は三つの短編小説で構成されている。「勤労感謝の日」と「沖で待つ」、それから「みなみのしまのぶんたろう」である。一番面白いと思ったのは、「勤労感謝の日」だったけれど、「沖で待つ」も悪くなかった。自分に合わないと思ったら、1冊で終わりなのだけど、他にも読んでみたいと思える作家さんだった。
(51冊目/2010年度)
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