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菊葉荘の幽霊たち

[/caption] 『菊葉荘の幽霊たち』は2000年に出版された本で、『対岸の彼女』よりも前の作品である。今住んでいるところを追い出されそうになった彼が、菊葉荘に住みたいと言うので、何とか空き部屋を作って彼を住まわせようと潜入する主人公の話である。結構面白いと思いつつ、短期間で読み終えた。 それにしても今住んでいる安アパートを追い出されるからと言って、空き部屋も無く、さほど良さそうに見えない菊葉荘に住みたいという感覚からして、僕には理解し難いものがある。そうやって引っ越した経験が無いからだろうか。物語は菊葉荘の住人とその行動や、潜入した一室の住人と主人公のからみなどが、角田さんの小説らしくとても狭い範囲で描かれている。アパート小説の最たる作品なのかも知れない。角田さんのアパート小説を沢山読むと、こういう作品はむしろ安心して読める気がする。 突然菊葉荘に住みたいと言う彼氏のために、空室を作ろうとする主人公であるが、献身的な愛を書いた小説ではない。主人公が誰のためにそこまでやっているのかさえ、読んでいて分からなくなってくる。理解し難いけれど、読み終えたら何となく分かったような気になっている自分に気が付いた。 (4冊目/2012年)]]>

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