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センセイの鞄

[/caption] 川上弘美さんの本は、小説で言うとこれで3冊目。作品は全部読んでみようと思っている割にまだ少ない。『センセイの鞄』は、これがびっくりするほど、面白かった。これくらいのボリュームだと確実にもっと読了までの時間がかかっていた筈だけで、あっと言う間に読み終えた感覚だった。 解説によると、出版されたのは2001年のことで、それまでは知る人ぞ知るという作家だったらしいけど、この本で大ブレイクしたようだ。世のおじさま連中に希望をもたらした功績は大きいらしいが、残念ながらその頃は知らなかった。だいたい今のように本も読んでいなかった。 主人公のツキコと、高校で国語を教わったセンセイが居酒屋で再会し、絶妙な距離を保ちつつ二人の物語が展開する。相当の歳の差があり、ツキコさんも若くは無いのだけれど、ツキコさんの方からセンセイに惹かれて行く。こう書くと、どこにでもあるような恋愛小説を連想されるかも知れないけれど、二人の会話や距離感みたいなものがとても絶妙で、面白いのである。きっと他の作家が書くと、特にストーリーの盛り上がりが無くて、退屈な小説になってしまったかも知れない。一歩間違えばそうなっていたかも知れない小説が、ぐいぐいと読者を惹き付け、一気に読みたくなってくる。 川上弘美さんの本は、いろいろ読んでみたいと思っていて、積ん読本の中にもまだ2冊も入っている。この『センセイの鞄』を読んでみて、もっともっと読みたいという気持ちが強まった。 ( 18冊目/2012年)]]>

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