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くちびるに歌を

[/caption] タイトルからして、本の装丁からして、合唱に関する物語だということはわかりました。長崎県の五島列島にある中学の合唱部の物語です。島と学校の生徒と先生と言うと、有名な物語を思い出させますが、正直なところ瀬戸内海の方は本を読んだことが無いので、何とも言えません。 読み終えた感想を簡単に書くと、ちょっぴり胸が熱くなり、そしてちょっと爽やかな風に吹かれているような爽快感を感じます。ごく普通の中学校の合唱部の部員達が、コンクールに向けて練習し、時にはぶつかり合うこともあり、最後にはひとつになってコンクールで合唱するそんなお話です。特別ドラマチックな展開があるわけでもなく、それぞれの生徒が抱えている事情も、ごく普通の悩みだったりするかも知れません。もちろん、小説らしい設定はあるものの、それが奇抜なわけではないですし、ストーリー展開はごく自然な感じなのです。感動を呼び起こそうとする意図も無く、むしろ淡々としたストーリー展開のように思えます。 そういうところが良いのかなと思いました。ミステリアスな小説、想像できないストーリー展開、小説でしか考えられないような登場人物設定など、そういうのも小説の楽しみのひとつなんでしょうが、たまにはこういうピュアな設定の小説を読むのも良いものです。自分のこれまでの体験だとか、思い出だとかと、とても近いところにある小説だと思います。そういう小説もとても良いものだというのが、『くちびるに歌を』を読んで良かったと思った点のひとつでした。 (35冊目/2012年)]]>

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