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『九つの、物語』橋本紡

0808-1九つの、物語』というタイトルからすると、短編小説集のように思える。だけどモチーフとして九つの本を使っているのであって、この本自体はひとつの物語である。 父母が海外に長い旅に出ていて、主人公の大学生ゆきなは、ひとりで生活している。そこに長く会っていなかった兄が現れ、ふたりの生活が始まる。この兄妹のやりとりが、実に面白いし、独特の優しい雰囲気がやけに心地良く思えた。とても静かな物語なんだけれど、ストーリー展開も退屈させない。 全体のテーマは何だろう。決してやり直しが効かない、過去に残した失敗と心の傷なんだろうか。それとも、愛する人との別れなんだろうか。ちょっと悲しい物語なんだけど、前向きなラストはまさに生きることがテーマなのかも知れない。 橋本紡さんの小説は、これまで2冊読んでいるのだけど、これまで読んだ本とは少しテイストが違っている気がした。他の作品ももっと読んでみようと思う。 (69冊目/2014年)]]>

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