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『獣の奏者 外伝 刹那』上橋菜穂子

獣の奏者 外伝 刹那』には、四つの短編が収録されています。そのうちやや長めの物語は二つあり、「刹那」と「秘め事」です。「刹那」は、エリンが息子のジェシを出産する場面で、エリンとの出会いや結婚するまでのいきさつを夫イアルが回想する形で物語が進んで行きます。「秘め事」は、エリンの師匠エサルの若かりし頃の恋の物語です。そして、他の短編「綿毛」がエリンが幼い頃の母親ソヨンの話で、「初めての」は息子ジェシが乳離れしない頃のエリンの思いを描いた短編です。 本編では描かれていないエピソードがこの外伝で描かれています。これは本編を読んだ読者が、そこで描かれていない部分を読みたいという気持ちに応えたものです。本編が終わって、興奮が冷めやらないところを、そっと鎮めてくれるような短編が収録されています。 あとがきに書かれていますが、「綿毛」は文庫本化された時に、書き加えられた物語だそうです。こうした物語は、更にいくつも書けそうな気がします。それだけ本編が面白く、さらに後日談みたいな物語もありそうな気がしますが、きっとこの物語はここで終わってしまうのでしょう。 (13冊目/2017年)]]>

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