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『長いお別れ』中島京子

中島京子さんの作品は、これまで3作読んだことがありました。『小さいおうち』と『のろのろ歩け』、『花桃実桃』の3作品です。どれも良い印象が残っています。 この『長いお別れ』と本屋さんで出会った時に、迷うことなく読んで見たいと思ったのは、この小説のテーマが理由のひとつであり、中島京子さんの作品だということがひとつでした。その期待を裏切らない、良い作品でした。 後でネットで調べてみると、著者ご自身の体験が元になっているようです。認知症が徐々に進行して行く父親と、その妻、三人娘や孫達の家族との関わり、生活について、ユーモラスに描かれています。涙を流したり、とても悲しい思いをさせないところが、著者の意図するところなのかも知れません。徐々に記憶を失って行き、少しずつ遠ざかって行くような「長いお別れ」を描いており、静かなお別れを迎えるのです。 ラストも印象的でした。そう言えば、始まりの仕掛けも印象的でした。これから読まれる方のために、その仕掛けについては詳しく書きませんが、始まりと終わりはとても印象的でした。 今年は読書量が少なくて、この本で61冊目になります。でも、今年一番の良い作品に出会えたと思います。まだまだ、今年は2か月以上残っていますから、もっと良い作品に出会えるかも知れませんが。 (61冊目/2017年)]]>

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