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『望み』雫井脩介

雫井脩介さんの作品は、これまで数冊読んだけれど、外れはない感じです。この『望み』も、とても面白い作品でした。面白いという表現が的確かは疑問ですが、息子が殺人事件に何らかの形で関与していることが確実で、その真相を思って家族が抱く「望み」という心理をうまく描写しているといういう点が際立っている小説です。事件の真相が徐々に分かりかけて行くにつれて、複雑な心境になる父親と母親の心理描写は、とても印象的です。 ミステリーと言うと事件の真相の方がメインとなっている作品が多いと思いますが、当事者となった家族の心理を描いているという点で、この小説は普通のミステリー作品とは違った味わいがある作品となっています。息子が加害者側なのか、それとも被害者の一人なのか、それによって生死が分かれるわけですから、家族の心理は複雑です。息子を信じたいという気持ちと、生きていて欲しいと思う気持ちが交錯します。 今年は読書量が少なくなっていて、この本は昨年の秋頃買ったもので、1年くらい積読本になっていました。読書の秋と言いますから、これからどんどん読んで行きたいと思います。通勤カバンが重くなってしまうことを我慢して、まずはハードカバーから読むようにしています。次は西加奈子さんの『i(アイ)』を読みます。 (62冊目/2017年)]]>

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