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『むかしのはなし』三浦しをん

むかしのはなし』は、2005年に出版された作品。三浦しをんさんのデビューは、2000年頃なので、割と初期の作品と言うことができそうだ。三浦しをんさんの作品は、いろいろ読んでいるが、シリーズ物は別としてそれぞれ異なったアプローチをしている作品が多い。それだけ抽斗の多い作家だと思う。 この本の解説にあったが、「男子系」と「女子系」の作品という分類もできるが、「黒しをん」と「白しをん」という分類もされているようだ。それだけ抽斗の多い作家さんと言うわけだ。 この本は、タイトルどおり昔話を現代風にアレンジした短編集。「かぐや姫」「花咲か爺」「天女の羽衣」「浦島太郎」「鉢かづき」「猿婿入り」「桃太郎」と言った昔話が題材となっている。それぞれの元になっている昔話を意識しなければ、全く新しい物語だと感じてしまう。それぞれの短編が独立しているけれど、微妙な繫がりがあったり、三か月後に隕石がぶつかって地球が滅亡するという共通の設定があったりする。 僕が一番面白いと思ったのは、「桃太郎」を題材とした「懐かしい川べりの町の物語せよ」である。主人公は、モモちゃんと呼ばれている高校生で、三人の取り巻きが居て、その設定が「桃太郎」を連想しないでもない。もちろん、取り巻きの同級生達は人間なんだけど、猿と雉と犬に思えるキャラクター設定をしている。ただし、鬼退治をするわけではなくて、物語は似ても似つかぬ物語だった。 (71冊目/2017年)]]>

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