沢渡あまねさんの『仕事の問題地図』は、しばらく前から本屋さんで気になっていた本でした。同様に、『職場の問題地図
』とか『働き方の問題地図
』も気になっていたのですが、まずはこの本から読んでみようと思いました。
仕事が進まない、終わらないという問題に対して、どうしてそうなるかについて考える本でもあります。地図というモチーフを使っているので、章立てではなく丁目立てでパート分けしています。1丁目から10丁目まであります。ざっと羅列すると、次のとおりです。
計画不在、進捗不明、一体感がない、モチベーションが低い、期限に終わらない、意見を言わない、有識者不在、抵抗勢力の壁、対立を避ける、失敗しっぱなし、という10項目に分かれています。この言葉遣いを見ただけで、普通のプロジェクトマネジメントの本とは違っている気がします。分かり易い言葉を使って、分かり易く解説している本と言う気がします。
あとがきには、こんなことが書かれています。
『(プロジェクトマネジメントの手法は)どうもキレイごとで語られすぎ。「理想論」「正論」に傾きがち。キレイごとで回るほど、世の中単純ではありません。もっと人間くさい部分と向きあうための技なりコツなり観点なりが欲しいなと常日頃思っていました。』
この部分が、この本の内容をそのまま示していると思います。
言い換えれば、この本は、「人間くさいプロジェクトマネジメントの本」なんだと思います。
(4冊目/2018年)