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No.1309『AX アックス』伊坂幸太郎

AX アックス』は、殺し屋シリーズの第3弾。第1弾は『グラスホッパー』で、第2弾は『マリアビートル』だと思います。この本が他の本と違うのは、殺し屋の兜をクローズアップした短編集だと言うことです。兜は、恐妻家の殺し屋なのです。そして妻だけでなく、息子もいる殺し屋なのです。

殺し屋と言うのは、僕の中では孤独な存在です。つまり一人者なのです。そうでなければ、そういう危ない仕事なんて続けられないのが、常識的なんです。でも、この殺し屋については、文房具のセールスマンであり、妻あり、息子ありという設定なのです。

僕にとって伊坂幸太郎さんの小説は、結構難解だったり、最初の部分は読みにくさが目立ったりします。最近では、同じ本を二度読みしながら、理解を深める読み方をしています。でも、この本はすんなりと普通に頭の中に入って来ます。殺し屋と言う現実よりも遠い存在が、恐妻家であり子煩悩でありと言う身近な設定なのが功を奏しているのかも知れません。実に読み易い、こんな伊坂幸太郎作品はあまり類を見ないとまで思ってしまう本なのでした。

ラストは想像もしていませんでした。そしてほっこりするくらいの終わり方だった気がします。殺し屋の物語と言う殺伐とするのが普通の物語なのですが。とても面白い物語でした。久々の伊坂幸太郎作品は、これまで読んだのとはちょっとだけテイストが違って感じた物語でした。
(5冊目/2018年)

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