荻原浩さんの小説に、座敷童が登場するものがあった。『愛しの座敷わらし』だった。水谷豊主演で「HOME 愛しの座敷わらし」というタイトルで映画化されたのは、2012年のことだった。
『逢魔が時に会いましょう』は、3つの短編が収録されている。中編と言っても良いかも知れない。そのうちの一つに、座敷わらしが登場する。そしてもう一つの話は、河童の話である。そして、天狗が登場する話は、この本のために書き下ろされたものだ。
女子大生の真矢が、ちょっと変わった准教授の布目のフィールド調査に協力する話である。布目准教授のキャラクターがとても面白いし、真矢の心理描写も面白い。
(65冊目/2018年)