No.1420『続横道世之介』吉田修一

No.1420『続横道世之介』吉田修一

あの『横道世之介』の続編が出るなんて、思ってもいなかった。
本屋さんで見つけた時には、迷うことなく、絶対に読もうと思った。

『横道世之介』は、大学に入学した1年間を描きながら、回想シーンでその先を描いている。
『続横道世之介』も、大学卒業後に就職に失敗してブラブラしている時期の1年間を描きつつ、回想シーンで東京オリンピックの頃を描いている。

世之介は、何だか淡々と生きている。不真面目なわけではなく、真剣なんだけど、端から見ていると淡々としているように思える。悩みとは無縁のようにも思えるが、それなりに悩んでいるのかも知れない。

描かれている1年間は、駄目な時期である。
相変わらず、いろいろな人と出会い、世之介は絡んで行く。こういう駄目な時期にしか出会えない人たちは居るのだと言う。そんな出会った人たちが、また良い味が出ている人たちばかりだ。

この小説に欠かせないのは、世之介と絡んで行くいろんな人たちだ。
今回のヒロインは、日吉桜子。前作で登場するヒロインの祥子とは、全く違ったキャラクターだ。彼女の回想シーンが、印象に残った。
(27冊目/2019年)

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