No.1505『希望という名のアナログ日記』角田光代

No.1505『希望という名のアナログ日記』角田光代

連続して、角田光代さんのエッセイ集を読んだ。
この本は2019年11月6日初版の本。この前読んだ『晴れの日散歩』は、2020年3月12日だから、こっちの方が先に出版されているということに、今気付いた。
角田さんの本は、小説とエッセイは欠かさず読んでいたけれど、さすがに沢山読みすぎて、ちょっと飽きてきていた。このところ、角田さんの新刊をチェックしてなかった証拠とばかり、立て続けに2冊のエッセイ集を見つけ、連続して読んだ。
ついでに言うと、どちらかと言えば、『晴れの日散歩』の方が好きだ。

角田さんは「あとがき」でも書いている。この十年くらいの間にいろいろな雑誌に書いたエッセイで、統一感がない筈が、同じことを書いていると。
「日々の暮らしとそれに含まれること」が角田さんのエッセイに共通している点なのだ。
暮らし自体地味でアナログなもので、この本のタイトルが表している。

そんな地味でアナログな暮らしの中で、角田さんの視点で書かれたエッセイが、僕は大好きだ。
今まさに新型コロナウィルス感染症が蔓延しようとしていて、非日常的なことが世界中で起きている。こういう環境だから、角田さんのエッセイは、とても良い癒やしになる。
新しい感染症が一気に拡がったのは、人々の生活が一昔前と違って大きく変わってきたからだ。人々の移動が凄まじいし、それほど外食をしなかった時と比べると、世の人々は外へ出るのが当たり前になっている。外出を自粛せよと言われると、とても息苦しくなるのだ。

そんな中で原点に回帰するような、変わらない日常と、そこに喜びを見つける視点は、とても良いなと思うばかりだ。
とは言うものの、角田さんは旅をし、外食をするのが好きなようで、そういうエッセイも多い。
普通に外出ができ、美味しいものを食べ、旨い酒を飲み、時には旅に出られる日常が、早く戻って来ると良いなと願っている。
(21冊目/2020年)

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