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No.1553『神さまたちの遊ぶ庭』宮下奈都

No.1553『神さまたちの遊ぶ庭』宮下奈都

北海道の新得町、富村牛小中学校への1年間の山村留学の話。
著者と家族のお話だが、ノンフィクションと言うよりも、日記形式のエッセイに近いと思います。

はっきりとは憶えていませんでしたが、トムラウシ山と言うと、遭難事故があった山です。夏のトムラウシ山で低体温症で8名の登山者が亡くなった事故です。
著者とその家族が1年間暮らしたトムラウシは、トムラウシ山の麓に位置し、新得町市街地から約35km離れたところです。もちろん、行ったことはありませんが、おそらく自然豊かな場所で、冬場の気候の厳しいところだと思います。

遊びに行くならともかく、そこで暮らすには、かなりの苦労もあった筈です。でも、子供たちの伸び伸びと暮らす様子は、そういう苦労を感じさせません。それは著者も、ご主人も同じだと思いました。
何物にも代えがたい幸福感がそこにあり、だからこそ「神さまたちの遊ぶ庭」と言われるのだろうと思います。
ちょっとだけ、北海道の有名な観光地を旅した経験があるから、そんな想像をしました。

僕にも、あの素晴らしい自然の中、北海道で暮らしてみたいという願望はありますが、願望は願望で、それを実現できるとは思っていなかったりします。
この本の中での表現では、実にあっさりと、1年間の移住が決まります。
それだけでなく。1年後には後ろ髪を引かれる思いで、しぶしぶと戻る様が描かれています。
そして福井に戻っても、トムラウシでの素晴らしい体験から離れられなくなっていることが綴られます。
最後の方は、先を読みたくてたまらなくなり、結構時間をかけて読んだ本でしたが、読むスピードは加速していました。
(69冊目/2020年)

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