6つの短編小説を収録した短編小説集です。
全ての小説のタイトルには、植物の名前が付いています。表題作が含まれていないので、どうしてこのタイトルなんだろうと思ったら、植物がキーワードでした。
読み終えて思ったのですが、「水やり」は家族にも必要なのかなと感じた内容でした。家庭には、潤いも必要です。
母親目線の物語から、子供目線のものまで、この短編小説集は家族をテーマにしたものです。
どこにでもあるような家族の悩みが描かれています。ほっとするのは、最悪の結果に終わらないことでしょうか。或いは、ちょっと前向きな感じで終わるからでしょうか。
読んでいて、入り込めないものもありますし、一気に読めてしまうものもありました。
短編小説集を読むのは、難しいと思うことが多い気がします。
長編小説なら、盛り上がりから一気に読み終えてしまうことが多いのですが、短編だと途中で盛り上がってもその物語は短く終わってしまって、別の話が始まります。そんな難しさです。
(75冊目/2020年)